Ver.4.5.0

文字起こし結果をAIチャットで仕上げ、AI話者分離にも対応しました

文字起こしの結果について、その場でAIに質問したり、指示を出したりできる「AIチャット」を追加しました。マイク1本で録った音声でも話している人を自動で見分ける「AI話者分離」、間違って変換されていそうな固有名詞をAIが見つけてくれる機能、会議録や通話記録など用途に合わせた形で要約を出せるテンプレートも加わりました。結果を確認・修正する画面も、話者と発言が列に分かれた表形式に一新しています。文字起こしそのものの精度・速度は、今までと変わりません。

このアップデートの概要

今回の目玉は、文字起こしの結果をAIといっしょに仕上げるための機能です。結果を開いたまま自由に質問・指示ができる「AIチャット」、マイク1本で録った音声でも話している人を見分ける「AI話者分離」、間違って変換されていそうな固有名詞をAIが先に見つけてくれる機能、会議録や通話記録など用途に合わせて要約の形を選べる「テンプレート」を追加しました。

あわせて、単語帳で言葉が置き換わる前のテキストも残せる「整形前」タブや、話者と発言が列に分かれた表形式に一新した結果の編集画面など、日々の業務で使いやすくするための機能も加えています。

なお、直前の Ver.4.0.1 は、一部の録音機器で作られた音声ファイルで文字起こし結果が空になってしまう不具合を直すためのものでした(Ver.4.0.1 リリースノート)。Ver.4.5.0 は、そのあとに積み重ねてきた機能の追加です。

文字起こしそのものの精度・速度は今までと変わりません。AIチャットや固有名詞の提案などのAI機能も、アプリに同梱されたAIがお使いのパソコンの中だけで動きます。音声も文字起こし結果も、外部に送信されることは一切ありません。

AIチャット — 文字起こし結果と対話する

文字起こし結果を開いた画面に「AIチャット」タブを追加しました。要約とは別に、結果について自由に質問や指示ができます。たとえば「この会議で決まったことだけ箇条書きにして」「この人の発言だけ抜き出して」といった使い方ができます。

  • AIに読ませる範囲(文字起こしの全文か、要約の結果か)と、答え方(早めに答える/じっくり考える)を選べます。
  • やりとりの内容はファイルごとに残るので、画面を閉じて開き直しても、前回の続きから確認できます。
  • AIが答えを作っている途中でアプリを閉じようとすると、確認のメッセージが出るようにしました。

ご利用には、ライセンス登録(要約機能をご利用いただけるプラン)に加えて、要約機能で使う追加AIモデル(要約追加パック)が必要です。

文字起こし結果の編集画面の「AIチャット」タブ。「FAQを作る」という指示に対し、会議の内容をもとにした質問と答えの一覧をAIが作成している

「FAQを作る」と指示して、会議の内容から質問と答えを作らせたところ

環境設定の「AIチャット」タブ。「要約する」「箇条書きにする」「決定事項とToDoを抜き出す」など、よく使う指示文が一覧で登録されている

よく使う指示はあらかじめ登録しておけます

AI話者分離 — 声の違いで話している人を見分ける

マイク1本で録った音声でも、声の違いから話している人を自動で見分けられるようになりました。電話の通話録音や、1本のマイクで複数人の会議を録った場合など、録音の時点では声を分けられていない音声でも、「話者1」「話者2」のように分けて文字起こしできます。

  • 話者を整理…:AIが本当は2人の会話を3人・4人に分けてしまうことがあります。そんなときは、話者ごとの発言の量を見ながら、まとめたい話者をいちどに指定できます。
  • 話者を分ける…:逆に複数の人が1人にまとまってしまったときは、行を選んで分けられます。
  • 話者の人数:結果の編集画面で人数(自動/1〜8人)を指定できます。選び直すと、発言の内容や時刻はそのままに、話者だけを付け直します。声が似ていて自動ではうまく分かれないときにお使いください。
  • 音声からうまく分かれないときは、話の内容からAIに話者を推測させることもできます。本文の中で呼びかけに使われている名前や役割(「聞き手」「司会」など)も、話者の候補として選べます。
  • 話者の名前は単語帳には登録されません。話者を付け替えても、単語帳の中身に影響することはありません。

ビジネスプランでお使いいただける機能です。無料のままでも、録音した音声を「マイク」「PC音声」で分ける従来の表示はこれまでどおりご利用いただけます。

環境設定の「話者分離」タブ。話者分離の方式と話者数の指定、話者ごとの表示名、録音中にAIで相手の声を判別する設定が並んでいる

話者分離の設定(人数の指定・話者の表示名)

固有名詞のAI提案 — 気づく前にAIが見つける

会社名・製品名・人の名前などが正しく変換されていないと、あとから読み返して初めて気づくことがあります。この機能では、アプリの中のAIが文字起こしの全文を読んで、間違って変換されていそうな固有名詞を探し出します。これまでの「間違いを直して保存すると次から自動で変換される」仕組みに加えて、気づく前にAIが見つけてくれるようになりました。

  • 見つかった候補は、正しいと思われる表記・本文に何回出てくるか・なぜ怪しいと判断したかといっしょに一覧で表示されます。「すべて登録」または「選んだものだけ登録」で単語帳に登録でき、開いている本文にもすぐ反映されます。
  • 正しい表記まで分からないときは、その欄を空けたうえで「ここが怪しい」とだけお知らせします。AIが当てずっぽうで書き換えてしまうことはありません。

ビジネスプランでお使いいただける機能です。

用途別の要約テンプレート

会議録なら「決定事項/ToDo/主な論点/保留事項」、通話記録なら「用件/対応内容/次のアクション」のように、用途に合わせた形で要約を出せるようになりました。

  • 環境設定の「要約」タブに「テンプレートから挿入」を追加しました。会議録・通話記録・インタビュー・そのまま要約の4種類をはじめから用意しており、ご自身で追加・編集・複製・削除することもできます。
  • 話に出てこなかった項目には「(該当なし)」とだけ書き、AIが勝手に内容を補うことはありません。
  • テンプレートを切り替えて「要約を作り直す」と、選んだ形で出し直せます。
文字起こし結果の編集画面の「要約」タブ。「通話記録」のテンプレートで、用件・対応内容・次のアクション・顧客の要望に分けて要約が出力されている

「通話記録」のテンプレートで要約したところ。右上でテンプレートを選び直せます

「整形前」タブを追加

単語帳を使っていると、文字起こしの結果は単語帳で置き換えられた後の文章になります。法務・医療・自治体などのお仕事では、ツールが言葉をどう書き換えたのかを後から確認できることが求められる場合があります。そこで、置き換えが行われる前のテキストもいっしょに保存し、結果の編集画面の「整形前」タブで見比べたり、書き出したりできるようにしました。

  • 音声ファイルからの文字起こしでも、アプリで録音した場合でも、置き換え前のテキストを残します。
  • 「整形前」タブは表示専用です。うっかり上書き保存してしまうことはありません。
  • この機能より前に作成した文字起こしには、置き換え前のテキストが残っていません。その場合は「保存されていません」と正直に表示します。
環境設定の「表示」タブ。履歴一覧に表示する列の選択に加えて、「整形前のテキストを確認できるようにする」の設定項目がある

「整形前のテキストを確認できるようにする」で有効にします

結果の編集画面を表形式に一新

文字起こし結果の編集画面を、話者と発言内容が列に分かれた表形式に一新しました(録音しながらの文字起こし画面も同じ形になります)。同じ人の発言が続く行では2行目以降の話者欄を空けて、読みやすくしています。

  • 音声を再生しながら確認できます。行を選ぶとその位置から再生され、再生中は今聞いているところの行が自動で選ばれます。
  • 文書内の検索ができるようになりました。見つかった箇所は色が付いて分かります。
  • 「時刻」の列は、録音開始からの経過時間と、実際の日時とを切り替えて表示できます。
  • 結果の編集画面を複数同時に開けるようにするなど、細かな使い勝手も数多く改善しました。
文字起こし結果の編集画面。時刻・話者・発言内容の3列に分かれた表形式で会議の記録が並び、上部に音声再生バーと「話者の人数」「検索」欄が表示されている

話者と発言が列に分かれた新しい編集画面(音声再生バー・検索つき)

自動文字起こしフォルダが安定しました

電話録音ソフトなどで、録音しながらフォルダへ書き込み続ける使い方をしている場合に、文字起こしの取り込みがうまくいかないことがありました。今回、次の点を改善しています。

  • 長い通話でも、書き込みが終わるまで待ってから取り込むようになり、途中で「エラー」になりにくくなりました。
  • いったん文字起こしが終わったあとに録音が続いていた場合も、あとから続きを文字起こしします。以前は、続きが取り込まれずに途中までのテキストが残ってしまうことがありました。

あわせて修正した不具合

  • 音量の小さい音声を文字起こしすると、単語帳に登録した言葉が実際の発言のように結果へ混ざってしまうことがある不具合を修正しました。
  • 音量の小さい電話の音声で、実際の発言が結果から取り除かれてしまうことがある不具合を修正しました。
  • 録音を止めたあと、文字起こしが99%あたりから進まなくなることがある不具合を修正しました。
  • 要約の進み具合の表示が、途中で長く止まって見えることがある不具合を修正しました。
  • 要約のあとに続く処理が止まってしまい、次の作業に進めなくなることがある不具合を修正しました。
  • 結果の編集画面で音声を再生すると、雑音が入る/聞いている位置と選ばれている行がずれていく不具合を修正しました。
  • そのほか、細かな不具合を多数修正しています。

データの保存・ライセンス確認の仕組みを整理

AIチャットの会話履歴や「整形前」テキストなどの管理用ファイルは、単語帳と同じ config フォルダの中に保存されるよう整理しました。更新時に config フォルダをコピーしていただくと、単語帳とあわせてこれらの履歴も引き継がれます。

ライセンスの有効期限を確認する仕組みも見直し、通信が一時的にできない状況でも、猶予期間内は機能を止めずにお使いいただけるようにしました。登録済みのライセンス情報が失われることはありません。

無償でできること/有償で広がること

機能無償有償
ファイルの文字起こし・リアルタイム録音・結果の閲覧編集
要約・AIチャット・用途別の要約テンプレート○(ライセンス登録+要約追加パック)
AI話者分離/話者の人数指定/話者を整理・分ける○(ビジネスプラン)
固有名詞のAI提案・単語登録○(ビジネスプラン)
「整形前」タブ(単語帳を使っていれば表示)

必要なプランは機能ごとに異なります。詳しくは価格ページをご覧ください。未登録・期限切れになっても登録済みのデータは保持され、再登録すれば自動で元通りお使いいただけます。

更新のしかた

今回は変更点が多い大きめのアップデートのため、アプリ一式(フォルダごと)の入れ替えをお願いします。文字起こしの履歴・設定・ライセンス情報はユーザーフォルダに保存されているため、そのまま引き継がれます。

  1. ダウンロードページから新しいZIPを取得し、新しいフォルダに展開してください。
  2. 単語登録(単語帳)・AIチャットの履歴・「整形前」テキストを引き継ぐには、今お使いのフォルダにある config フォルダを、新しいフォルダへ上書きコピーしてください。

※ アプリのフォルダの場所が分からないときは、アプリのショートカットを右クリック →「ファイルの場所を開く」で開けます。更新後の初回起動で青い保護画面(「WindowsによってPCが保護されました」)が出た場合は、「詳細情報」→「実行」で起動できます。