文字起こし・ローカルAI 用語集

文字起こしやローカルAIの記事でよく出てくる専門用語を、非エンジニアの方にもわかる言葉で「〇〇とは」の形にまとめた用語集です。

最終更新:2026年9月11日

この記事の要点

  • この用語集は、文字起こし・音声認識・ローカルAI(ローカルLLM)に関する基礎用語を6カテゴリに分けて扱います。
  • 収録語数は合計30語です。
  • 各用語の定義は一般的に使われている意味を基本とし、必要に応じて当サイト「完全ローカル文字起こし」での該当機能を補足しています。

1. 文字起こしの基本

文字起こしの土台となる、基本用語をまとめています。

文字起こし

文字起こしとは、音声や動画に含まれる発話内容を文字(テキスト)に変換する作業、またはその技術のことです。会議・インタビュー・講演などの音声を、あとから読んだり検索したりできる形に残す目的で広く使われます。

ローカル文字起こし

ローカル文字起こしとは、音声データを外部のクラウドサーバーへ送信せず、手元のパソコン内だけで文字起こしを完結させる方式のことです。通信が発生しないため、社外秘の会議や個人情報を含む音声でも扱いやすいとされます。仕組みはローカル文字起こしガイドで詳しく解説しています。

クラウド型文字起こし

クラウド型文字起こしとは、音声データをインターネット経由でサーバーへアップロードし、サーバー側の処理能力で文字起こしを行う方式のことです。話者識別や自動要約などの機能が充実していることが多い一方、音声を外部に送信する前提となります。

オフライン

オフラインとは、インターネットに接続していない状態、またはネット接続なしで機能が動作することを指す用語です。文字起こしの文脈では、音声データを外部に送らずローカル環境だけで処理が完了することを「オフラインで動作する」と表現します。

インストール不要(ポータブル)

インストール不要(ポータブル)とは、OSへのセットアップ作業を行わず、ZIPなどを展開するだけでそのまま起動・利用できるソフトの提供形態のことです。管理者権限やレジストリ変更が不要な場合が多く、環境構築の知識がなくても使い始められます。当サイトの完全ローカル文字起こしもこの形態で提供されています。

2. 音声認識・Whisper関連

音声をテキストに変換する技術と、その代表的なモデル・実装をまとめています。

音声認識(ASR)

音声認識(ASR、Automatic Speech Recognition)とは、人の話し声などの音声データをコンピューターが解析し、文字(テキスト)に変換する技術の総称です。文字起こしソフトの中核となる技術で、Whisperなどのモデルがこれにあたります。

Whisper

Whisperとは、OpenAIが2022年に公開したオープンソースの音声認識モデルです(MITライセンス)。tiny・base・small・medium・large(-v2/-v3)といったサイズ違いのモデルがあり、多言語の音声をテキストに変換できます。

Whisper large-v3

Whisper large-v3とは、Whisperシリーズの中で最も高精度なモデルです。雑音のある環境でも認識精度が高く、多言語に対応します。当サイトの完全ローカル文字起こしも、標準の音声認識モデルとしてWhisper large-v3を採用しています。

faster-whisper

faster-whisperとは、Whisperの音声認識処理を高速化・省メモリ化した実装で、推論エンジンCTranslate2をベースにしています。同じ精度のモデルを、より少ないメモリと短い時間で動かせるのが特徴です。当サイトもfaster-whisperをベースに、Whisper large-v3で文字起こしを行っています。

CTranslate2

CTranslate2とは、Whisperのようなニューラル系の音声認識・翻訳モデルを高速かつ省メモリに実行するための推論エンジンです。faster-whisperは、このCTranslate2を基盤に構築されています。

whisper.cpp

whisper.cppとは、Whisperの音声認識処理をC/C++言語で実装したオープンソースのプロジェクトです。Python環境がなくても動作させやすく、軽量な用途や組み込み用途での利用例があります。

WhisperX

WhisperXとは、Whisperを拡張し、話者分離(誰がいつ話したか)や単語単位のタイムスタンプ付与などの機能を追加したオープンソースのツールです。発言者や発言時刻を明確にしたい議事録作成などの用途で使われます。

単語登録(ユーザー辞書)

単語登録(ユーザー辞書)とは、音声認識が誤変換しやすい固有名詞や専門用語を、正しい表記としてあらかじめ登録しておく機能のことです。当サイトの完全ローカル文字起こしでは、誤字を直して保存すると自動的に登録され、次回から自動的に正しい表記へ変換されます。

タイムスタンプ

タイムスタンプとは、文字起こし結果の各発言に、音声のどの時刻の発言かを示す時刻表示(例:[00:01:23])を付与する機能のことです。長い録音の中から該当箇所をすぐに探したいときに役立ちます。

SRT字幕

SRT字幕とは、動画に字幕を付けるための代表的なファイル形式(拡張子.srt)のことです。発言のタイムスタンプとテキストがセットで記録されており、動画編集ソフトや動画共有サービスに読み込ませて字幕として表示できます。

話者分離(話者識別)

話者分離とは、録音された音声の中から「誰がいつ話したか」を区別し、発言者ごとに発言を割り当てる技術のことです。複数人の会議やインタビューの議事録で、発言者を明確にしたいときに使われます。当サイトでは、モノラル1ch録音でも声の特徴から話者を推定するAI話者分離に対応しています(ビジネスプラン対象)。

3. 録音・会議関連

Web会議や打ち合わせを録音するときに関わる用語をまとめています。

PC内音声(ループバック録音)

PC内音声(ループバック録音)とは、スピーカーから実際に出ている音(Web会議の相手の声など)を、マイクを介さずそのまま録音する方式のことです。当サイトの完全ローカル文字起こしでは、マイク・PC内音声・両方を選んで録音でき、Teams・Zoom・Google Meetなど相手の声を外部ツールなしで録音できます。

自動音量調整(AGC)

自動音量調整(AGC、Automatic Gain Control)とは、録音中の音量が小さすぎたり大きすぎたりするのを自動的に補正し、聞き取りやすい音量に近づける仕組みのことです。当サイトでは感度スライダーと組み合わせて録音品質を調整できます。

録音の高精度化

録音の高精度化とは、録音を終えたあとに、録音全体をあらためてWhisper large-v3で文字起こしし直し、精度を高める機能のことです。会議中はリアルタイムに文字起こしを進めながら、終了後により高精度な結果を得られます。

4. ローカルAI・要約関連

文字起こし結果をローカルAIで要約・活用する際に関わる用語をまとめています。

ローカルLLM

ローカルLLMとは、大規模言語モデル(LLM)を外部のクラウドAPIに接続せず、手元のパソコン内だけで動かして推論させる方式のことです。当サイトの完全ローカル文字起こしでは、要約モデルとしてGemma 4 12B it-QAT(Q4_0量子化・GGUF形式)を同梱し、GPU不要でローカルLLMによる要約を実現しています。詳しい手順はローカルAI要約ガイドで解説しています。

要約テンプレート

要約テンプレートとは、要約結果の形式や観点をあらかじめ用途別に決めておくひな形のことです。当サイトでは会議録・通話記録・インタビューといった用途別の要約テンプレートを用意しています。

プロンプト(指示文)

プロンプト(指示文)とは、AIに対して「何をしてほしいか」を伝える入力文のことです。要約AIやAIチャットでは、プロンプトの書き方によって出力される要約や回答の観点・粒度が変わります。

GGUF

GGUFとは、llama.cppなどのローカル推論エンジンで扱えるように、AIモデル(LLM)のパラメーターを1つのファイルにまとめて保存するファイル形式です。当サイトの要約モデルGemma 4 12B it-QATも、このGGUF形式で同梱されています。

量子化(Q4_0など)

量子化とは、AIモデル内部の数値を元の精度よりも少ないビット数(例:Q4_0)で近似的に表現し、モデルのファイルサイズと必要メモリを削減する技術のことです。精度はわずかに低下しますが、GPUがないパソコンでも実用的な速度で動かしやすくなります。

llama.cpp

llama.cppとは、GGUF形式のAIモデル(LLM)をCPUでも効率的に推論・実行できるオープンソースの推論エンジンです。当サイトの完全ローカル文字起こしは、要約機能の推論エンジンとしてllama.cpp(llama-cpp-python、MITライセンス)を採用しています。

Gemma

Gemmaとは、Google DeepMindが公開しているオープンウェイトのAIモデル(LLM)シリーズです。当サイトの完全ローカル文字起こしは、要約モデルとしてGemma 4 12B it-QAT(Apache 2.0ライセンス)を同梱しており、DeepSeek・Qwenなど中国で開発されたモデルは使用していません。

ハルシネーション(幻覚)

ハルシネーション(幻覚)とは、AIが実際の音声や入力内容に存在しない言葉・文章をもっともらしく生成してしまう現象のことです。文字起こしでは無音区間や雑音部分で本来存在しない発言が出力されることがあり、要約AIでも元の文章にない内容を書き加えてしまう場合があります。

5. セキュリティ・運用関連

情報漏えい対策や社内での運用を検討する際に関わる用語をまとめています。

完全ローカル処理

完全ローカル処理とは、録音から文字起こし・要約・AIチャットまでの一連の処理をすべて手元のパソコン内だけで完結させ、外部への通信を行わない処理方式のことです。当サイトの完全ローカル文字起こしは、音声・録音・テキスト・要約結果を外部に一切送信しません。安全性の詳細は文字起こしセキュリティガイドで解説しています。

オンプレミス

オンプレミスとは、自社が管理する設備やパソコンの中でシステムを運用する形態のことで、主に企業のITインフラの文脈で使われる用語です。文字起こしにおいては、音声を外部のクラウドに送らず社内・手元の環境だけで処理する「ローカル処理」とほぼ同じ意味で使われることが多い言葉です。

6. ライセンス・費用関連

有償機能の利用にあたって関わる用語をまとめています。

ライセンス認証(オフライン発行)

ライセンス認証(オフライン発行)とは、有償機能を使うためのライセンスを、インターネット接続なしの環境でも発行・認証できる仕組みのことです。当サイトの完全ローカル文字起こしは、配布ZIPの入手時のみネット接続が必要で、ライセンス認証自体はオフライン発行に対応しています。価格の詳細は価格ページをご覧ください。

よくある質問

最大の違いは、音声データを外部に送信するかどうかです。ローカル文字起こしはPC内だけで処理が完結し外部通信を行いませんが、クラウド型はサーバーへ音声をアップロードして処理します。クラウド型は話者識別・要約などの機能が充実している一方、ローカル型は情報を外に出したくない用途に向いています。

話者分離とは、録音された音声の中から「誰がいつ話したか」を区別し、発言者ごとに発言を割り当てる技術のことです。会議やインタビューの議事録で発言者を明確にしたいときに使われ、当サイトではモノラル1ch録音でも声の特徴から話者を推定するAI話者分離に対応しています。

ローカルLLMとは、大規模言語モデル(LLM)を外部のクラウドAPIに接続せず、手元のパソコン内だけで動かして推論させる方式のことです。当サイトでは要約モデルとしてGemma 4 12B it-QAT(GGUF形式・Q4_0量子化)を同梱し、GPU不要でローカルLLMによる要約を行っています。

GGUFとは、AIモデル(LLM)のパラメーターを1つのファイルにまとめて保存する形式で、llama.cppなどのローカル推論エンジンで読み込めます。量子化とは、モデル内部の数値をより少ないビット数(例:Q4_0)で近似的に表現し、ファイルサイズと必要メモリを削減する技術です。GPUがないパソコンでも動かしやすくなります。

厳密な定義は異なりますが、文字起こしの文脈ではほぼ同じ意味で使われることが多い言葉です。オンプレミスは自社が管理する設備でシステムを運用する形態を指す一般的なIT用語で、ローカル処理(ローカル文字起こし)は音声を外部のクラウドに送らず手元の環境だけで処理する方式を指します。
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