最終更新:2026年9月20日
自動化したのに、なぜ手が空かないのか
文字起こしを自動にしたはずなのに、思ったほど楽になっていない。よく聞く話です。理由はたいてい、自動になったのが「文字にする」ところだけだからです。
実際の仕事は、こう続きます。
- 録音をツールに入れる
- 終わるのを待つ(あるいは、終わったか見に行く)
- 結果を開いて、中身を確認する
- 担当者に転送する。あるいは要点を書き写して共有する
- 担当者が読んで、ようやく動き出す
自動になったのは1と、せいぜい途中までです。2〜5は人がやっている。とくに2の「見に行く」が曲者で、パソコンの前に戻るまで何も進みません。夜にまとめて処理しておいても、翌朝ファイルを開くまでは誰も知らない状態です。
手が空くのは、5の「担当者が動き出す」までが自動でつながったときです。以下はその作り方です。
実際の流れ
やることは単純で、用件ごとにフォルダを分けておき、フォルダごとに届け先を決めておく。それだけです。

完全ローカル文字起こしには、音声や動画を入れておくと自動で文字起こしされるフォルダ(自動フォルダ)があります。Ver.4.6.0からは、そのフォルダごとに完了メールの宛先を決められるようになりました。
処理が終わると、宛先に次のものが届きます。
- 要約(自動要約をオンにしている場合。要約ができあがってから届きます)
- 文字起こしの全文
- 元ファイルの保存場所(本文に書くかどうかは設定できます)
- 必要なら、ファイル名・フォルダ名・音声の長さ
件名は初期設定ではファイル名です。{filename}・{folder}・{datetime} を組み合わせて変えられます(例:「{filename} の文字起こし結果」)。
設定は2か所だけ
- メールサーバーを設定する。環境設定の「メール通知」タブで、お使いのメールサーバー(SMTP)を設定します。「テスト送信」を押せば、その場で届くか確かめられます。
- 宛先を入れる。自動フォルダの詳細設定にある「完了メールの宛先」に、メールアドレスを入力します。宛先はフォルダごとに変えられます。空欄のフォルダは、これまでどおりメールを送りません。
以上です。あとは、いつもの場所に録音を置くだけになります。
タスク管理ツールへ直接届ける
ここからが本題です。宛先は人のメールアドレスである必要がありません。
Stock や Evernote のようにメールで内容を取り込めるサービスでは、取り込み用のメールアドレスを宛先にするだけで、文字起こし結果がそのままノートとして登録されます。用件ごとのフォルダに別々のアドレスを設定すれば、電話を切って数分後には、担当者が内容を見て動き出せます。聞き直しも、手作業の転記も要りません。
Stock の場合は、メールの件名がノートのタイトルに、本文(要約・文字起こし)がノートの本文になり、添付した文字起こし結果(.txt)もノートに付きます。
※ Evernote など Stock 以外のサービスでの見え方や、メール取り込み機能の有無・利用条件は、各サービスの案内をご確認ください。Stock、Evernote は各社の商標または登録商標です。
実際に動いているところはVer.4.6.0のリリースノートに画面録画を置いています。
テキストはどこへ出るのか
ここは正直に書きます。メールを使う以上、文字起こしのテキストは端末の外に出ます。
| もの | どこまで行くか |
|---|---|
| 音声・動画ファイル | パソコンの外に出ません。文字起こしと要約は端末内だけで行います。メールへの添付は初期設定でオフです(必要なら添付できます)。 |
| 文字起こし・要約のテキスト | 設定したメールサーバーを通って出ます。どのサーバーを使うかは利用者が決めます。 |
| 元ファイルの保存場所(パス) | 本文に書く設定にした場合のみ、テキストと一緒に出ます。 |
つまり行き先は選べます。社内のメールサーバーを指定すれば社内に留まりますし、クラウドのタスク管理ツールの取り込みアドレスを指定すれば、そのサービスへ渡ります。「音声は絶対に出さないが、テキストは社内の担当者には届けたい」という線を引けるのが、この作りの要点です。
逆に言えば、テキストも一切外に出せないのであれば、完了メールは使わず、自動フォルダだけを使って結果ファイルを共有フォルダに置く運用になります。リスクの所在そのものの整理は文字起こしセキュリティガイドに、情シスの審査項目への回答例はセキュリティチェックシート回答集にまとめています。
4つの現場
どれも「フォルダを分ける」「宛先を変える」の組み合わせだけでできます。
| 現場 | フォルダの分け方 | 宛先と、その先 |
|---|---|---|
| コールセンター・電話受付 | 用件ごと(修理/見積/解約) | 用件ごとの担当チームのアドレス、またはタスク管理ツールの該当フォルダ。全件録音を全部聞く必要がなくなります |
| 修理・保守の受付 | 受付窓口ごと | タスク管理ツールへ。要約を見て、訪問日の調整からすぐ始められます |
| 販売店・ディーラー | 顧客との商談/社内の申し送り | 営業担当と、共有の記録先へ同時に。録音したあとの「提案」まで人の手が空きます |
| 会議・取材 | 案件ごと | チームの共有アドレスへ。席を離れていても、移動中にスマートフォンで中身を確認できます |
夜のうちにまとめて処理しておき、翌朝メールで受け取る、という使い方もできます。
送れなかったときどうなるか
自動化で怖いのは、止まったことに気づかないことです。完了メールはそこを設計しています。
- 通信の一時的な不調などで送れなかったときは、時間をおいて自動で送り直します。
- 設定の誤りなどで送り直しても届かない場合は、一覧のその行に「(メール未送信)」と表示されます。黙って消えません。
- 一覧の行を右クリックして「完了メールをもう一度送る」を選べば、いつでも送り直せます。
- アプリを再起動しても、同じ完了メールが重ねて届くことはありません。「もう一度文字起こし」でやり直した場合は、新しい内容で改めて届きます。
- 多くのファイルが一度に終わっても、メールサーバーに弾かれないよう1通ずつ間隔をあけて送ります。
条件と、できないこと
- 完了メールと自動フォルダは、ライセンス登録後にお使いいただける機能です。導入検証の2週間は無料で全機能を試せます(申し込み・カード登録は不要)。
- 添付の合計が約10MBを超えるときは添付しません。そのことは本文でお知らせします。
- 「文字起こし後に元ファイルを削除する」設定と併用すると、メールを開いたときには元ファイルが残っていないことがあります。保存場所を本文に書く設定と一緒に使うときは注意してください。
- メールサーバー(SMTP)はご自身で用意するものです。当方がメールを中継することはありません。
- Windows版のソフトです。動作条件はダウンロードページに記載しています。
よくある質問
※ 本ページの記載は最終更新時点のものです。機能の詳細はVer.4.6.0のリリースノートを、導入条件は法人向けページをご覧ください。